ライターとして働くために~重要情報の取り扱い

WEBライティング技能検定講座の中でも紹介されていますが、ライティングをはじめとするクラウドソーシングの仕事では、発注者側のクライアントと実際に顔を合わせて打ち合わせを行うケースが少ないため、トラブルに発展することも多くあります。そのトラブルの中には、情報の漏洩、機密事項や個人情報などの流出といった重要情報の取り扱いに関する内容が多く見受けられます。
クラウドソーシングの仕事では、クライアントの業種や案件のテーマにもよりますが、多くのデータやファイル、資料をもとにライティングを行うケースが多くなります。その中には、クライアントがこれからリリースを控えている、まだ世に出ていない商品やサービス情報や、お客様の名前や住所、口座番号に至るまでの個人情報が含まれていることもあります。特に個人情報の取り扱いについては、細心の注意を払う必要があります。個人情報の漏えいによって、損害賠償請求などクライアントの大損害につながりかねません。WEBライティング技能検定を取得したとしても、一つでも情報の取り扱いを疎かにしてしまうと、個人としての信用を失い、今後業務を受けることができなくなります。クライアントとの信頼関係を高める上でも、クライアントの立場に立った考えで情報を扱うことが重要です。

 

●個人情報の取り扱い

2005年に施行された個人情報保護法により、個人情報の有用性に配慮し個人の利益を保護することがより重要となりました。インターネットが普及した昨今、業務上で知り得た情報を友人や家族に話してしまったり、SNS等で発信するような事例も多くなっています。WEBライティングをはじめ、クラウドソーシングの仕事の中でも、企業の抱える顧客情報をどのように扱うのかは、受注者のモラルにかかっています。
また、個人情報保護法は、次の5つの原則を持っていると言われています。

1.利用方法による制限(利用目的を本人に明示)
2.適正な取得(利用目的の明示と本人の了解を得て取得)
3.正確性の確保(常に正確な個人情報に保つ)
4.安全性の確保(流出や盗難、紛失を防止する)
5.透明性の確保(本人が閲覧可能なこと、本人に開示可能であること、本人の申し出により訂正を加えること、同意なき目的外利用は本人の申し出により停止できる)

WEBライティング技能検定講座では、この個人情報の不正を防ぐだけでなく、個人情報の適切な扱い方も学習テキストの中で紹介しているようですが、細心の注意を払い、情報リテラシーの意識を高く持つようにしなければなりません。

WEBライティングを行う上で、重要事項や注意すべき項目がある場合、クライアントが事前に伝えるのが一般的ですが、その際に合わせて個人情報や重要事項、機密項目を取り扱う上でクライアントWEBライティング受注者が契約を結ぶケースもあります。「機密保持契約書」や「個人情報取り扱いに関する契約書」といったものを「業務委託契約書」と一緒に結ぶケースが多いでしょう。内容としては、以下のような項目になります。

・個人情報や企業の機密事項を他人に口外しない。
・個人情報や企業の機密事項は、作業終了時にはデータも書類等の資料も破棄する。
・書類等の資料はシュレッダーにかけて破棄など徹底して行う。

特に3つ目のシュレッダーにかけるというのは、資料の破棄を行う上で重要なポイントになります。膨大な書類での資料は、ただ丸めて捨てたり、簡単に2~3回破って捨てるだけでは、完全な破棄にはなりません。破り方によっては個人情報がそのまま残ってしまっていたり、捨てたと思った資料から、情報が漏れてしまうということも起こりえます。重要な書類の破棄については、シュレッダーにかけて徹底的に削除することを心がけるといいでしょう。

 

●重要情報の漏洩を防ぐには

先述したクライアントの個人情報や機密事項の漏洩や流出を防ぐ上での内容は、最低限WEBライティングを行う自身の気構えで対応することが可能です。WEBライティングはオフィスや自宅に限らず、どこでも自分の望む時間で働くことができることがメリットとしてあります。喫茶店での仕事も可能です。ただそれ故に、重要情報の漏洩リスクは高まります。喫茶店でファイルや資料を置き忘れたり、隣や後ろの席のお客に見られてしまう可能性まで意識を高めても足りないくらいです。
また、個人情報や重要事項の取り扱いに注意していたとしても、外部からの侵入で情報が流出してしまうこともあります。こちらもインターネットの普及により、クラッキングやハッキング、またはウイルスの侵入でPCの中の情報が盗み取られるような事件も多発するようになってきています。PCのウイルスに関しては、非常に様々な種類や手口があります。一例だけでも、以下のような被害につながります。

・PCの起動時間やアプリケーションソフトの動作が遅くなる。
・保存していたファイルが開かない、または欠損してしまう。
・自分のPC内の情報や媒介になって他人の個人情報や企業情報が漏洩してしまう。
・クレジットカードやネットバンクのパスワードやアカウント情報が盗まれる。

この他にも多くの種類の障害が、残念ながら日々増えてきています。このようなウイルスによる情報の漏洩を防ぐには、絶対的な方法はありません。ただ、そのリスクを少しでも軽減するために、出来うる対策はきちんと行う必要があります。ウイルスの種類は先述の通り様々で、日々変わりますが、最低限その対策として自身のPCのOSやソフトウェアの更新、ファイアーウォールの設定をしっかり行う必要があります。

また一般の対策以外ではカバーできない部分を強化できるのが、セキュリティソフトです。このセキュリティーも無料から有料のものまで様々ありますが、既存PCの中に含まれているものでも十分カバーできるものも多いです。このようなセキュリティソフトを上手く活用し、クライアントに不具合を与えないためにも、情報リテラシーとともにセキュリティ意識も高く持つといいでしょう。

今回WEBライティングを行う上で重要な心構えとして、個人情報をはじめとするクライアントの重要情報の取り扱い方をご紹介しました。WEBライティングでは、他メディアやサイトからの情報のコピーや、信頼性に欠ける文章などは不適切と言われていますが、それ以上に個人情報や重要事項の漏洩は、クライアントに信用や損害賠償請求等々、甚大なる迷惑がかかります。WEBライティング技能検定講座のテキストの中でも、個人情報等の取り扱い方法として重要事項の扱い方を紹介しています。ビジネスマナーとしては勿論のこと、WEBライティングのモラルとしても、情報リテラシーの向上やライターとしての気構えがより重要となってきています。

個人情報の漏洩は、先述の外部ウイルスによる影響もありますが、個人の人為的なミスからの流出も多く発生しています。安心できる友達だから、このカフェはいつも利用しているから、といったちょっとした気の緩みから、情報が漏えいしてしまうことも多々あります。WEBライティング技能検定に合格し、クラウドソーシングで活躍していくのであれば、クライアントとの信頼関係の構築は必須です。クライアント側も重要事項である以上、その資料を安心して預けられる人にしか依頼を行いません。クライアントとの信頼関係の構築、またWEBライティングを行う上での重要な心構えとして、個人情報や重要事項の含まれた資料などに関しては決して雑には扱わず、細心の注意を払うようにしましょう。

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